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      <title>ペンギンと暮らす</title>
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         <title>春風亭一之輔さん</title>
         <description>春風亭一之輔さんの披露興行を見に、国立演芸場に行ってきた。
一之輔さんは、今回、２１人抜きで、二つ目から真打に昇進した落語家さんだ。

古今亭駒次さん、兄弟子にあたる春風亭柳朝さん、春風亭勢朝さん、師匠の春風亭一朝さん、落語協会最高顧問の三遊亭圓歌師匠がそれぞれ落語を披露興行し、最後のトリで一之輔さんが登場する。
間には、一之輔さんを真ん中にして、５名の落語家さんが並び、口上を述べる時間などもあり、観客もいっしょに三本締めをしたりして、ふだんとは違う寄席の雰囲気が味わえた。

私は、この口上のシーンに、なぜだかぐっときた。
一之輔さんは、大学卒業後に、一朝さんの元に弟子入りした。
最初は弟子として、兄弟子さんのお宅に行って、着物のたたみ方やお茶のいれ方なんかを教わるのだそうだ。
ただ、一口にお茶をいれると言っても、それぞれの落語家さんによっていろいろお茶の好みがあり、どの人にはどんなお茶を、というのをすべて頭にいれなくてはいけない。
そういうのをすべて経て、二ツ目になり、真打になれる。

しかも、２１人抜きということは、今まで先輩だった兄弟子達を差し置いての昇進ということで、内実、穏やかではないこともたくさんありそうなのに、周りの兄弟子達も気持ちよく祝福している空気が伝わってきて、それもすべて、一之輔さんの実力がそうさせているのだなぁ、と思うと、気持ちが温かくなった。

いよいよ真打として登場した一之輔さん。「五人廻し」という廓噺を披露する。
びっくりした。
神がかっているというか、狂気を感じるというか。
きっと、普段の一之輔さんと高座にあがっている時の一之輔さんは、別人なんだろうなぁ、と思った。
人によっては、普段の空気感そのままに落語をする方もいらっしゃるけれど、一之輔さんの場合は、全く別。
スイッチが入ったみたいに、観客全員を、一瞬にして吉原の世界へと連れて行ってくれる。
口の悪い客、気色の悪い客、高慢な客、田舎者の客、遊女、お大尽とキャラクターを変えて演じるあたりは、別々の俳優さんの演技を見ているような錯覚になる。
落語をやるために生まれてきたような、落語をやらなくちゃ死んでしまうんじゃないかと思わせるような、そういう鬼気迫る雰囲気があった。

それにしても、落語って不思議。
同じ演目でも、話す人によって、全然違うんだもの。
表情、間の取り方、声、それはもう、食べ物の好みと一緒で、肌に合うとか合わないとか、そういうレベルのような気がする。
そして、一之輔さんの落語は、なんとなく、肌にすーっと馴染む。

急に頭の中が真っ白になったらどうするんだろう。
自己紹介をするだけで緊張してしまう私にしたら、高座にあがって一人で喋るなんて、想像するだけで全身から脂汗が出る世界だ。
だって、大勢の観客を相手に、自分の話芸ひとつで勝負するのだ。
ライブだから、何が起こるかもわからない。
でも、だからこそ努力して努力して努力して努力して、その恐怖を克服するんだろうな。
一之輔さん、すごい！

真打披露も、通常40日のところを、一之輔さんに限っては、50日間毎日行う。
しかも、日によって演目も変えているとのこと。
私が行った昨日が49日目で、今日が最終日だ。

かつて落語は、高座の左右に２本の蝋燭を立てて行われていた。
その明かりを、最後のトリの芸人が打ち消す。
芯を打つ、だから真打。
圓歌師匠が、教えてくださった。</description>
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         <pubDate>Sun, 20 May 2012 13:41:21 +0900</pubDate>
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         <title>カキツバタ</title>
         <description>KORIN展を見に、根津美術館に行ってきた。
1658年から1716年まで生きた尾形光琳が絵を描き始めたのは、30代の半ばからだという。
それから10年ほど経って、40代の中頃に完成させたのが、国宝になっている「燕子花（カキツバタ）図屏風」。
そして、50代になって制作したのが、「八橋図屏風」で、こちらはニューヨークのメトロポリタン美術館に収められている。
ふだんは海を隔てて存在するふたつの屏風が、今回は並んで見ることができるとのこと。
しかも、その２枚が再会するのは、じつに１００年ぶり。
そして、次にまた２枚が並ぶのは、また１００年後らしく。
１００年に一度の貴重な再会をみようと、かなり大勢の人が集まっていた。

「燕子花図屏風」は、想像していたよりもずっと大胆で、迫力のある作品だった。
花弁の濃紺もすーっと伸びる葉っぱも生き生きとしていて、胸にすとんと飛び込んでくる。
金地の画面いっぱいに、カキツバタが描かれていた。

それに対して、およそ10年後に制作されたという「八橋図屏風」の方は、カキツバタの花といっしょに橋も描かれていて、より洗練されている。
パリのポンピドゥー美術館で見たマティス展もそうだったけれど、同じ題材で描かれた作品を並べて見較べることで、わかることがある。
何より、作品同志が再会を喜んでいるような、そんな印象を受けるのだ。

作品を見た後に、お庭を散策した。
なんて気持ちのいい！
ゆらゆらと木漏れ日が踊り、小鳥たちが楽しそうに鳴いている。
新緑が豪快に茂っていて、ここが都会の真ん中だなんて思えない。
そして、池に行ったら、見事なまでのカキツバタ。
楚々として、でもどこか凛としている。
しみじみと、佇まいがきれいな花だ。

江戸時代に描かれた光琳のカキツバタと、今、お庭に咲くカキツバタ、どちらもとっても素敵だった。</description>
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         <pubDate>Thu, 17 May 2012 18:26:39 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>ヒョウが</title>
         <description>ゴールデンウィーク最後の日、うちにららちゃんが遊びにきた。
小学生になったららちゃんに会うのは、初めて。
急にぐーんと背が伸びていて、なんだか、タケノコみたいでおかしかった。
自分のことを、「ららちゃん」ではなく「わたし」と言うようになっていたし、ママという呼び名も、「おかあさん」に変わっていた。

子どもってすごい。
大人がぼーっと過ごしている間に、どんどん吸収しておませさんになっていく。
話しぶりも、一年前のたどたどしさなどどこへやら、もう大人と同じように口が達者だ。
ららちゃんは、きちんと敬語も使い分けてしゃべっている。

でも、まだまだかわいい一面もあって、ホッとする。
話の流れで、私が、「今日はね、ヒョウが降るらしいよ」と何気なく言った時だ。
「怖い・・・」
ららちゃんの表情が、一変した。
「ほんと、怖いよねぇ、ららちゃん、当たらないように気をつけてね」
私が言うと、「うん・・・」　心細げに返事をする。
そして、もう一度「怖いよう」と言ってから、おもむろに床の上で四つん這いになった。
ガォォォォオ、なんて言っている。
「だって、ヒョウが降ってくるんでしょ」。

そこで、ようやく理解した私。
なんとららちゃん、空から本物の豹が降ってくると思ったらしい。
そりゃあ、確かに怖いよねぇ。

「えーっと、動物のヒョウじゃなくて、氷のかたまりのことだよ」
教えてあげたら、少しホッとしたみたい。
でも確かに、知らなかったら、豹が降ってくると、思っちゃうかも。
でも、本当に雹が降るかなぁ、なんて思っていた。

青空が一変したのは、ららちゃん達を送り出した、３時過ぎくらいだ。
急に空が真っ暗になり、突然激しい雨が降り始めた。
そして、少ししてから、本当に雹が降ってきた。
しかも、憎しみがこもっているみたいな、すごい降り方。

モンゴルでも、いきなり大粒の雹が降ってきて、怖かったことを思い出す。
まるで、ゲルのテントを打ち破りそうな勢いだった。
ららちゃんにとっては、人生初の雹。

夕方のニュースで、竜巻のことを知って青ざめた。
本当に、昨日の雹は、豹よりもっと怖かったかもしれない。
ここ数年の、極端な空の変化は、尋常ではない。
私にはどうしても、空の神さまが怒っているようにしか思えない。
何か、大切なメッセージのように思えてならないんだけど。

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         <pubDate>Mon, 07 May 2012 18:12:29 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>ホスハズロウ</title>
         <description>不忍の池に行ってきた。
ほとりには、いろんな人がいる。
あるホームレスの男性は、手すりに目いっぱい、洗濯物を干していた。
その横で、サラリーマンが居眠りしなが日光浴。
お池の上では、カップルがはしゃぎながらスワンのボートを漕いでいる。
あぁ、本当にのどかだ。

私も、ぼーっと池の方を眺めていた。
ところが、気が付くと、目の前にスーツを着たちっちゃなおじさんがいる。
そしておじさんは、いきなりカモの解説をし始めた。

「ほれ、そごさいるのが、ウミネコ」
「ウミネコ？　え、どれ？」
「だがら、口が黄色いの、いるべした」
「はぁはぁ」
「ほんで、そごさいるのが、ユリカモメ」

おじさん、明らかになまっている。
いきなりの出現に驚いたものの、鳥好きの私としては、せっかくの機会を逃したくない。
ふむふむと、たまにノートにメモを取りながら、熱心にレクチャーを受ける。

「こごにはな、カモだげで７種類いるの。知ってか？　んだげっど、もうすぐ飛んでっちまうべ。カルガモ以外は、渡り鳥だがら」
「そうなんですね」
「ほら、あれがオナガだべ。あと、ほれ、そごさいるのが、ホスハズロウ」
「え？　星八郎？？」
「ちがうってば、ホスハズロウ、キングロハズロウも、あっちさいるよ」
「星八郎さんに、金黒八郎さんですか？？」
「んだがら、ハズロウだってば、ハズロウ」

このやりとりを繰り返すこと、数回。
ついにあきれ果てたおじさんが、青空に字を書いて教えてくれる。
なんと、私が「八郎」だと思っていたのは、「羽白」の間違いだった。

それにしてもこのおじさん、どっからいらしたのかしら？
きっと、東北の山奥から夜行電車に乗って、朝、上野に着いたに違いない。
と勝手に決めつけ、なんとなく聞いてみた。

「おじさんは、今朝、東京に着いたんですか？　ご出身はどちらですか？」
するとおじさんから、意外な答え。
「私はね、東京の霞が関から、さっききたとこよ」
「ん？　じゃあ、霞が関には、どちらからいらしたんですか？」
「だから、東京の霞が関だってば！　東京から、来たの。あのね、東京出身者でも、なまってる人間はいるんだよ！」
ちょっと、怒らせてしまった。

その後もおじさんの話は続き、テーマは日本の歴史に。
どうやら、かなり詳しい歴史おじさんだった。
そして、またいつの間にか、颯爽といなくなっていた。

不忍の池のほとりで、謎の、鳥＆歴史おじさんに出会ったというわけ。
本当に、どこから現れたのだろう。
それにしても、ホスハズロウって・・・。
歩きながらでも電車の中でも、思い出すたびにニヤニヤと笑ってしまうので、今、かなり困っている。

ホスハズロウ、正確には、「星羽白」。
演歌歌手ではなく、れっきとしたカモの名前でした！</description>
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         <pubDate>Wed, 02 May 2012 15:09:07 +0900</pubDate>
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         <title>お宝自慢</title>
         <description><![CDATA[なるべく物を増やさないようにしようと常々心がけてはいるけれど、見るとついつい身の周りに置きたくなってしまう。
今回の旅でもまた、いろいろ連れて帰っちゃった。

<a href="http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/takara%20001.html" onclick="window.open('http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/takara%20001.html','popup','width=200,height=150,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/takara%20001-thumb.JPG" width="150" height="112" alt="" /></a>

バケツは、マラケシュの骨董街で出会ってしまった。
銅でできていて、表面に、金と銀の細工がとても丁寧に打ちつけてある。
かなり細かい手仕事だ。
もう、すぐに一目ぼれしてしまい、手放せなくなっていた。
ワインクーラーにしたら、すごくいいかも。

でも、マラケシュからパリ、そしてパリから日本に持って帰るのは、大変。
当然スーツケースになんか入らないから、ずっと手荷物として大事に抱えて持ってきた。
ひやりとしたのは、パリのシャルルドゴール空港での、出国の際。
手荷物検査でエックス線を通す時、女性係官が、意味ありげにずーっと私のバケツを見つめていたのだ。

もしや、凶器扱い？？？
せっかくここまで大切に持ってきたのに、没収されてはたまらない。
神さま、どうかお願いします。私は絶対にこのバケツを振り回して、誰かに危害を加えるような真似はいたしません！　と心の中で誓ったとき、女性係官がひとこと、「beautiful」とつぶやいた。

あぁ、よかった。
その後、私ならこれにお花を飾りたいわね、とかなんとか言っていたけど、私はすぐさまバケツを取り返して、両手で抱きしめたのだった。
無事、モロッコから連れて帰れて、ほんとに嬉しい。

<a href="http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/otakara%20002.html" onclick="window.open('http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/otakara%20002.html','popup','width=200,height=150,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/otakara%20002-thumb.JPG" width="150" height="112" alt="" /></a>

このお盆も、バケツと同じ骨董街のお店で見つけた。
ほこりまみれになって売られていたけど、拭くと、すごくきれいな植物の模様が彫られていた。

マラケシュは、路地裏に入ると、こういう手仕事をする作業場のような所が所せましと並んでいて、カンカン、カンカン、おじさんが年季の入った手でひとつひとつ作っている。

結構弱い物なので、マラケシュからパリへの移動中に一度へこんでしまったのだけど、東京に戻ってから木槌で叩いて自力で直した。
モロッコでは、よく、こういうのにミントティをのせて、使っている。
半径一メートルくらいもありそうな大きいお盆もあって、とってもすてきだった。
モロッコの雑貨は基本的に手作りで、リクエストすれば、なんでも簡単に作ってくれる。

今回は無理だったけど、次回はぜひとも、薬缶を買って帰りたい。
あと、ティポットもすごくきれいなのがたくさんあった。
雑貨好きにはたまらない、ワンダーランド。お宝に出会えたら、幸せです。

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パリで出会ったのは、ペーパーナイフ。
ずっと、使い勝手のいいペーパーナイフを探していた。

小さいのは、パリの街角にあったナイフ専門店で。
イタリア製で、ミニチュアなんだけど、紙を切ってみたら切れ味がよかった。

白いお月様みたいな形のは、ヴァンブの蚤の市で。
数あるペーパーナイフの中から、一番持ちやすいのを選んだ。

そして、天使がついている金のペーパーナイフは、伊藤ハンスさんの小部屋にお邪魔した時に、私が譲り受けたもの。
これも、古いアンティーク。

ナイフをコレクションしようとは思わないけど、ペーパーナイフのコレクションには、ちょっと興味があるかもしれない。
それぞれ、開ける封筒の紙質によって使い分けている。
ちなみに、ペーパーナイフの受け皿になっているのは、マラケシュで買った石鹸受け。
ホテルで使われていたのがあまりに素敵で尋ねたら、帰る日までに用意してくれたのだ。

<a href="http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/otakara%20004.html" onclick="window.open('http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/otakara%20004.html','popup','width=200,height=150,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/otakara%20004-thumb.JPG" width="150" height="112" alt="" /></a>

そしてモロッコに行ったら絶対に外せないのが、カゴ。
もう、至るところにカゴ、カゴ、カゴ、カゴ、カゴだらけ。カゴ愛好家の私としては、たまらなかった。
ピンからキリまでいろいろあったけど、私は長く使いたいので、お値段的にはちょっと高めのを購入。
ふたつとも、上手に革と組み合わされていて、かなり使いやすい。

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それから、こちらはマラケシュのスパイス広場で見つけた、パンカゴ。
パンを入れるのに使おうと思ったけど、南の島の果物をのせても、ぴったりだった。
ここのお店のおばさん、怖かったなぁ。
三つまとめて買って、千円くらいだったかしら？

モロッコのお買い物は、高級ブティックで買う以外は定価がないので、いちいち値段交渉をしないといけず、その点ではかなり疲れる。
でも、モンゴルに行った時もそうだったけど、よくよく考えればそんなに値切らなくても十分安い金額なのに、それでもがんばって値段交渉をしちゃうのは、どういう心理なのかしら？
いまだに、モロッコの物価が高かったのか安かったのか、わからない。

おまけ。

<a href="http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/hanatubaki%20002.html" onclick="window.open('http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/hanatubaki%20002.html','popup','width=200,height=150,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/hanatubaki%20002-thumb.JPG" width="150" height="112" alt="" /></a>

今月刊行された、『ファミリーツリー』（ポプラ文庫）と、『私の夢は』（幻冬舎文庫）。

それから、短編が収められている『花椿』と、新連載『リボン』がスタートした「asta*」。

<a href="http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/hanatubaki%20001.html" onclick="window.open('http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/hanatubaki%20001.html','popup','width=200,height=150,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/hanatubaki%20001-thumb.JPG" width="150" height="112" alt="" /></a>

みんなまとめて、どうぞよろしくお願いします！



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         <pubDate>Fri, 27 Apr 2012 13:42:47 +0900</pubDate>
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         <title>ドライバーの皆様</title>
         <description>怒りのポイントというのは人それぞれあると思うけれど、私の場合、交通事故に対しては、本当に腸が煮え返るほどの憤りを覚えてしまう。
無意識の事故だって許せないのに、ましてや飲酒運転や居眠り、無免許の場合は、絶対に許せない。
犯した罪に対して、あまりにも罰が軽すぎるんじゃないかと思う。

先日京都で起きた事故もそう。
ひどすぎる。
２人が亡くなったとされているけれど、実際は３人だ。
重症の子もいる。
１８歳だから、とか、無免許であるにもかかわらず運転能力があったから、とか、本当に意味がわからない。
弱い立場の人を守れなくて、何が法律なのだろう。
全く理解できないことが起きている。

私は、車を運転しない。
乗るのも、あんまり好きじゃない。
でも、歩いていると、日々、危険を感じる。
常に危険を察知しながら歩かなくちゃいけないし、自分の身は自分で守るしかない、と強く意識させられる。
歩行者が、自らヘルメットをかぶって歩かなくちゃいけない時代がくるようで、空恐ろしくなる。
政治家の方には、ぜひとも、自動車のための道路ではなく、歩行者が安心して歩ける安全な道路の整備に、税金を使ってほしい。

自転車に乗れば歩いている人が邪魔に思えるだろうし、自動車に乗れば、自転車や歩行者が邪魔に思える。
車に乗っているだけで、なんだか自分が強いような気分になるのは、ある意味当然のことかもしれない。

先日も、横断歩道で信号を渡ろうとして、ひやっとした。
私の反対側から同じように女子高生が信号を渡ろうとしたのだけど、そこに、すごい勢いで乗用車が突っ込んできたのだ。
本当に、寸前のところで急ブレーキがかかって事故には至らなかったものの、ちょっと間違っていたら、女子高生ははねられていた。

その後、信じられないことが起きた。
車を運転していた中年女性が、すごい剣幕で女子高生をにらみつけ、暴言を吐き捨てて走り去ったのだ。
本当に意味がわからない。
どっからどっからどう見ても、悪いのは車を運転していたおばさんの方なのに。
その場にいた人全員が、唖然として顔を見合わせた。

もちろん、ドライバーの方が皆、そういう人というわけではない。
でも、こういう身勝手なドライバーが多いのも、事実だと思う。
信号のない通りを渡ろうとしていても、止まってくれるドライバーは、数少ない。
私の印象だと、カナダやドイツでは、もっと歩行者に優しかった。
日本では、歩行者優先という大原則が、絵に描いた餅になっている。
地球に負担をかけず、空気を汚さないで移動している歩行者は、もっと大切にされていいはずなのに。

カーナビが進歩したおかげで、どんな細い生活道路にも、容赦なく車が入ってくる。
時々、勘違いしたバイクや車が、一般道を猛スピードで走ったりする。
ストレス解消のため、とか趣味のため、だったら、レース場とか、人に迷惑のかからないところでやってほしい。
そういう愚かなドライバーに出会うと、本当に悲しくなる。自分勝手も、いいところだ。

何の罪もない人が、ある日突然無免許の少年が運転する車にはねられ、亡くなったとしたら、家族は、どう心の整理をつければいいのだろう。
ほんの軽い罪しか問えないとしたら、どこに怒りをぶつければいいのだろう。
ドライバーのみなさんは、自分も人を殺してしまう可能性があることを、いつも忘れないでいてほしいと思う。</description>
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         <pubDate>Wed, 25 Apr 2012 21:21:54 +0900</pubDate>
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         <title>ドラマになります！</title>
         <description>昨日の最終便で石垣時から戻ってきた。
ようやく、自分の布団と枕でぐっすり眠れる。
やっぱり、自分ちが一番だ。

昨日は、黒島に行ってドラマの撮影現場にお邪魔してきた。
えーっと、この夏、『つるかめ助産院』が、NHKでドラマになることが決まったのです！
もちろん、私はもっと前から知ってましたけどね。
今、４話までの台本をいただいている。

つるかめ先生役は、余貴美子さん。
まりあ役は、仲里依紗さん。
長老役は、伊東四朗さん。

昨日は、もうすぐ赤ちゃんが生まれそうなお母さんを乗せた車を、下の子ども達が自転車で追いかけるシーンを撮影中だった。
「食堂かたつむり」の映画の時も思ったけれど、やっぱり私は、スタッフさん達の人の多さに圧倒されてしまう。

もちろん、本だって、編集者さんや校正者さん、デザイナーさんなど、たくさんの人が関わり、私以外の多くの方たちのお力を借りて、ようやく一冊の本が誕生する。
自分ひとりの作品と思ったら、大間違いだ。
でも、映像を作る場合は、その数が半端じゃない。
私には、何を専門にしているのかわからないような方たちが大勢いらして、でもその中の誰ひとりが欠けても成り立たない。
そうやって、大勢のプロフェッショナルな才能が集結し、一つの作品を作り上げている。
団体行動が苦手な私には、絶対に絶対に無理な作業だ。

文章で書いたらほんの一行かそこらのシーンも、撮影場所を吟味し、光を吟味し、言葉を吟味し、演技を吟味し、精魂込めて作り上げていく。
ほんの数秒のシーンを撮るのにも、何時間もかけて準備して、本当に根気のいるお仕事だ。
私だってもちろん、適当に書いたわけではないけれど、でも私の中で勝手気ままに「妄想」したり「想像」したりしたことが、実際の映像として再現されるなんて、なんだか贅沢なことだなぁと思う。
すごいことだと思いつつ、あまりにすごいことすぎて、私にはまだ、現実味があんまりないんだけど。

でも私は単純にNHKが好きなので、すごくうれしい。
『カーネーション』もよかったし、『開拓者たち』も素晴らしかった。
今は、『平清盛』が日曜日のお楽しみ。
だから、NHKでドラマ化されるというのは、本当に本当に幸せな出来事。
冥土への土産が、またひとつ増えちゃった。

ドラマのスタートは８月２８日からの予定。
毎週火曜日、夜１０時からの放送です。
お楽しみに！</description>
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         <pubDate>Mon, 23 Apr 2012 20:25:36 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>筍ご飯</title>
         <description>きのうの朝、無事に日本に戻ってきた。
３週間近かったので、最初はちょっと長いかなと思っていたのだけど、そんなことは全くなく。
あっという間に帰国という感じ。
空港に着いたとたん蒸し暑くて、毎度のことながら、日本は湿気の多い国だなぁと実感する。
ヨーロッパと比べると、水もかなり柔らかくて、優しい感じがする。
あー、楽しかった。
こういう、純粋な意味でのプライベートな旅行は、久しぶりだったかも。

私が不在の間に、極上の京都の白タケノコが届いたらしく、ペンギンが、人生初となるタケノコのアク抜きに挑戦した。
それで、帰国早々に筍ご飯をこしらえた。

やっぱり、和食っていいなぁ。
フレンチもおいしいと思うけれど、私にとっては、特別な時のご馳走というイメージで、毎日食べられるものでは決してない。
パリでも、長く滞在するにつけて、納豆玄米ご飯が食べたいなぁと体が小声で訴えていた。

日本人にとってのタケノコのようなものが、ヨーロッパの人たちにとっての白アスパラガスなんじゃないかと思う。
冬が終わり、春を告げる食べもの。
これらを食べると、あぁやっと春が来たと、しみじみ実感できるのかもしれない。

私たちがいる間に、八百屋さんの店先に少しずつ白アスパラガスがお目見えし、みんな、首を長くして、いつ買おうかと目を光らせていた。
出始めの、ちょっと後くらいが一番おいしいのだとか。
この時期は、レストランに行ってもどこでも白アスパラが幅をきかせていて、みんなおいしそうに頬張っている。
熱を加えた白アスパラはジューシーで、火傷しそうになりながらも熱々を口にするのが最高の幸せだ。

でも、日本人のタケノコも負けてはいなかった。
炊きたての筍ご飯に、なめこと椎茸のお味噌汁、それに自分ちのお新香がほんのちょこっとあるだけで、贅沢な食卓になる。
そうそう、タケノコはアク抜きしたものをぬか漬けにしてもおいしいらしい。
だから、わが家のぬか床にも、今、白タケノコが眠っている。

今、朝の４時半。
時差がどうのこうのという問題ではなくて、じつはこれから、取材のため石垣島に出張なのだ。
自宅にいられた時間は、一日もない。
どうせまた羽田空港に行くのだからそのままホテルに泊まろうかとも考えたのだけど、やっぱり戻ってきて正解だった。
だって、おいしい筍ご飯が食べられたもの。

そしてさっき、朝ごはん用に、ちょこっと筍ご飯のおにぎりも準備した。
というわけで、まだまだノマド月間は続いてます。</description>
         <link>http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/2012/04/post_191.html</link>
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         <pubDate>Fri, 20 Apr 2012 04:15:48 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>マティス</title>
         <description>いよいよ、パリで過ごせる最後の一日。
長いかなぁと思っていたのに、あっという間だった。

昨日は、ポンピドゥーセンターで開催中の、マティスの回顧展に行ってきた。
「対画と連作展」と題された今回の展示は、マティスが同じテーマや題材を、色や手法を変えて繰り返し描いたとされる作品を、並べて展示するというユニークなもの。
そのために、世界中に散らばっていたマティスの作品が、一挙に集められたという。

絵としては、同時期に描かれた兄弟に再会できたようで、嬉しいんじゃないかしら？
並べて見比べると、色彩の明るさが違ったり、お皿に載っている果物の種類が変わったりと、マティスがいろいろと試行錯誤を繰り返していたことがよくわかる。

そして、見比べると、明らかに、自分がどっちが好きかはっきりする。
どっちが好きかなぁと思いながら見るだけで、楽しかった。

それにしても、フランスの美術館には、いつも子供たちがたくさんいる。
学校の授業としてみんなで見にきているらしく、絵の前に座り込んで、熱心に模写をしているのだ。
それは、本当にすごいことだと思う。
だって、本物のマティスの絵を見ながら模写ができるんだもの。
こうやって、小さい頃から優れた芸術作品に触れることで、フランス人独特のすてきなセンスが身につくんだろうな。

色彩の魔術師と言われるだけあって、マティスの色使いは本当に美しく、何度も何度もため息がこぼれた。
そしてマティスは、物事をとても肯定的に捉えていたように思えてならない。
この展示会は本当に人気のようで、あまりに人が殺到したため、ポンピドゥーセンターの閉館時間が、マティス展に限って延長されたほど。
この機会に見にいけて本当によかった。

そして今日は、パリで過ごす最後の一日だ。
今から近所のマルシェに行って出始めの白アスパラをゲットし、そのあとぶらっとケ・ブランリー美術館に寄って、それから大好きな人たちといっしょに私の一番好きなレストランにランチを食べに行ってきます。</description>
         <link>http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/2012/04/post_190.html</link>
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         <pubDate>Tue, 17 Apr 2012 15:31:33 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>エマニュエルですよ。</title>
         <description>割烹エマニュエルに行ってきた。
エマニュエル君は日本料理をこよなく愛するフランス人の男の子で、自分の部屋でパリ版「食堂かたつむり」をやっている。
音響の仕事で得たお金で、ちょこちょこと日本料理に使う道具などを買いたしながら、日々、独学で日本料理の研究に勤しんでいる。

エマニュエル君の暮らすアパートは、偶然にも今私が借りているアパートの、通りを挟んで向かい側だった。
本当に一人暮らしの男子のお部屋に招かれた感じで、ベッドの横に小さなテーブルを用意してくれていた。
テーブルには、あかいテーブルクロスがかかっていて、なんかかわいい。

最初に出されたのが、胡麻豆腐だった。
京都の一流料亭で食べた懐石料理に強い感銘を受けたというエマニュエル君は、本当に試行錯誤で日本料理を作っている。
でもまさか、パリで胡麻豆腐がいただけるなんて！
しかも作っているのは、素人のフランス人の男の子だ。

胡麻豆腐が大好きな私としては、期待半分、不安半分で口に含んだのだけど、一口食べた瞬間、不安の方は一気に吹き飛んだ。
おいしい！ トレボン！
胡麻豆腐の上にはちゃんとワサビがのっているし、下にはしその葉っぱもしいてある。
お醤油もすごくいいのを使っていて、本当に割烹にいるような気分になった。

胡麻豆腐の次は、スズキの薄造り。
ネットで手に入れたという刺身包丁を使って、スズキが薄く薄く切られている。
お見事だ。

3品目の前菜は、炙りシメサバ。
これが絶品だった。
サバの〆具合が絶妙なら、皮のあぶり加減も絶妙。
私も知らなかった甘酒のお酢に漬け込んだ3色のトマトのマリネもおいしかったし、あとは、ちょこんと飾りでよそってくれた海苔の佃煮も美味。
「ごはんですよ。」のエマニュエル版なので、なんとなく「エマニュエルですよ。」と勝手にネーミングを考えてみた。
「エマニュエルですよ。」を炊きたての白いご飯にかけて食べたら、ものすごーくおいしいはず。

次に出してくれたのは、エマニュエル君の春の新作レシピ、グリーンアスパラガスのグリル。
生に近いくらいに軽く焼いたグリーンアスパラガスに、とろろ昆布と刻んだ行者ニンニクがたっぷりかかっている。
この頃には２本目の白ワイン、1999年のシャブリもあいていて、招待してもらった食いしん坊な日本人４名は、かなり興奮して盛り上がっていた。
繊細なグリーンアスパラガスに、あえて個性のあるとろろ昆布と行者ニンニクを合わせたあたりがなんとも斬新。
でも、意外な組み合わせなんだけど、これがまたおいしいの。

そしてメインは、エマニュエル君のスペシャリテである、アカザエビとフォワグラの炊き合わせ。
フォワグラは昆布と梅酒のダシで煮たそうで、レモン汁とお醤油、みりんなどで味付けしたソースとの相性がとてもいい。

最後のエマニュエル風親子丼は、目から鱗のおいしさだった。
鳥肉の代わりに絹ごし豆腐を使っているのだけど、それを卵でとじた上に、ちょこっとカラスミが添えられている。
それがすごくいいアクセントになっていて、おいしいおいしい。
海苔も上等で、本当に、エマニュエル君、恐れ入りました。
デザートも食べてエマニュエル君の部屋をおいとまする頃にはもう夜中の1時近くで、もう本当に心から満たされた夜だった。

今、パリでは、おいしいと言われる多くのレストランで、日本人が活躍している。
私がパリで一番好きなフレンチのレストランも日本人シェフなら、今回初めて行ったビストロもまた日本人のシェフだった。
フランス料理はフランス人シェフにしか作れない、という考え方は、もうとっくに過去のもの。
だから私たち日本人も、外国人が作る新しい感覚の日本料理を、もっともっと広い心で受け入れてもいいのかもしれない。

とにかく、エマニュエル君の日本料理に対する情熱に、胸が打たれた。
「エマニュエルですよ。」を、日本の友人みんなに食べさせてあげたい。
ブラボー！ 割烹エマニュエル。
本当に、ごちそうさまでした。</description>
         <link>http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/2012/04/post_189.html</link>
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         <pubDate>Mon, 16 Apr 2012 17:09:27 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>アルガンオイル</title>
         <description>マラケシュに２泊した後は、エッサウィラという海沿いの小さな港町へ。
マラケシュから、だいたい車で３時間くらい。

マラケシュを出たのが午後の遅い時間だったので、途中、見事な夕焼けに遭遇する。
何もない荒涼とした大地に赤々とした太陽が沈む様は、圧巻だった。
まさに、夕陽に向かって一直線に車で走る感じ。

エッサウィラは、とても小さくてかわいい町だった。
スークには車も入れないので、マラケシュのような嫌な感じの喧騒はない。
日本人だからと言って、「ナカータ」だの「タカダノババ」だのと声をかけられることもなく、人々も素朴な感じでいい。

ここは、アルガンオイルの産地。
アルガンオイルは、この町の周辺だけでしか作れないそうだ。
作ると言っても、人間が手を加えられることはほとんどなく、木が自然に実をつけて自然に落ちるのを待つだけ。
その実を集め、外側の殻を剥がし、更に内側の皮もむいて、それをすりつぶしてオイルを抽出する。
いくら同じような環境の土地を選んでアルガンの木を植えても育たないらしく、そういう意味で木の本数が限られるので、本物のアルガンオイルはどうしても値段が高くなる。
ちなみに、オイルを抽出した後の搾りかすは、家畜の餌や、お肌のパックとして使うので、無駄がないそうだ。

エッサウィラの周辺には、コーポラティブと呼ばれる共同のアルガンオイル工場が点在している。
そもそもアルガンオイルの抽出作業は女性達の手仕事で、女の人たちの自立に大きく役立っている。

私たちが立ち寄ったコーポラティブは、夫をなくした未亡人と離婚した人たちが共同で働くところだった。
驚いたことに、すべて手作業でやっている。
実は、一個一個、丁寧に石臼ですりつぶしていた。
みんなが交代で一週間働いても、やっと小さいペットボトル1本分ほどのオイルしか生産できない。とにかく、気が遠くなるような作業だった。

アルガンオイルの使い方はふたつあって、ひとつはお肌のケア用、そしてもうひとつは食用だ。
お肌用は熱を加えずに生のままオイルをしぼり、食用は焙煎した実をしぼるので、ごま油に似た香ばしい匂いがする。
食用の方は、パンにつけたり、サラダを和えたりして使う。

ホテルで働いている人にうかがったら、自分の家にも７、８本のアルガンの木があって、それを家族で使っているという。
昔はアルガンオイルしかなかったら、それを普通に暮らしの中で使っていた。
今は世界中から注目が集まって、とても貴重なものになっている。

エッサウィラで２泊したホテルが、本当に本当にステキだった。
あんなに居心地がいいホテルは、世界中を探しても、なかなかない気がする。
高級というのではなく、とにかくオーナーのセンスがよくて、いるだけで幸せになる。
私は、次の次くらいの作品を、あのホテルに１ヶ月くらい滞在して、書いてみたいな。
今回、エッサウィラに行って、小さな小さな、けれど本物の宝石の欠片を見つけたような気がする。

次回は絶対にフェズも訪ねたい。</description>
         <link>http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/2012/04/post_188.html</link>
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         <pubDate>Sun, 15 Apr 2012 16:11:30 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>毎日がお祭り騒ぎ騒ぎ</title>
         <description>昨日の午後、パリに戻ってきた。
帰る日の朝、マラケシュのリヤドではストーブをたくほど寒かったのに、パリに着いたら暑くて驚く。
今回は、マラケシュ2泊、エッサウィーラ2泊、そしてまたマラケシュに1泊というスケジュール。女子３人でのモロッコ珍道中だった。

マラケシュは、とにかく混沌としている。
スークの中は、本当に迷路のように道が入り組んでいて、今自分がどこを歩いているのか全くわからない。
初めて行って道に迷ったら、まず間違いなく自力では抜け出せないと思う。

バイクや車、人々があっちからもこっちからも行き交って、呼び込みの声も多いし、正直、かなり疲れる。
モンゴルのウランバートルと同じくらい排気ガスがすごくて、もちろん、と言っていいのかわからないけれど、交通ルールも交通マナーも全くなく、その点ではかなり辛かった。
でも、一歩リヤドの中に入ってしまえば、そこは楽園。
昔の古いお屋敷をホテルにしたリヤドの中は、驚くほどひっそりとし、中庭には緑があふれ、花が咲き乱れている。
その、振り幅がものすごかった。

お買い物でちょっと一軒のお店に入っても、あっという間に１時間、２時間と経ってしまう。
お店の人たちは必ずおいしいミントティを出してくれるので、それを飲みながら、値段交渉をしたり、他の物を見せてもらったり。
お店で使っていたティポットやトレイまで買っちゃりして、楽しかった。
モロッコに行ったら、腕時計を必ず外すこと。
それが、モロッコ流の旅のたのしみ方。

世界遺産になっているという、ジャマ・エル・フナ広場もすごかった。
もう、毎日がお祭り騒ぎなんだもの。

ちょうど夕暮れ時に行ったら、夕陽がすごくきれいで、泣きたくなった。
地上には屋台のテントがばーっと広がり、裸電球が光っている。
そこに、アザーン（イスラム教のお祈りの声）が響いて、とっても幻想的な雰囲気になる。
よく考えると、アフリカ大陸に立つのも初めてなら、イスラム圏を旅行するのも初めてだ。
確かに、モロッコにいると、太陽にひれ伏したくなる気持ちがわかる気がする。

夕陽を見た後に屋台で食べたカラマリ。
間違いなくなく、私の人生における、No.1だ。
おじさん達がひたすら魚を揚げ続けていて、揚げたてをすぐに食べさせてくれる。
同じようなお店がたくさんあるけれど、おいしいのは屋台の14番。
ここのカラマリを、最後の日にもう一回食べられなかったことが、心残りだ。
小さなイカに衣をつけて、カリッと揚げた、その揚げ具合が絶妙で、そこにたっぷりとレモンをしぼって手づかみいただく。

今回は、超がつく高級ホテルのレストランでも食事をいただく機会があったけれど、なんとなく一番印象に残っているのが、14番の屋台で食べたカラマリだ。
マラケシュにお出かけの際は、ぜひジャマ・エル・フナ広場でカラマリを。
席は争奪戦になるので、強い意思を持って挑んでください。

マラケシュは、いろんな要素がミックスされている所。
フランスの影響を受けているのでとてもエレガントな面がある一方、路地裏には猥雑な雰囲気がそこはかとなく漂っている。
確かに、ぼんやりと散歩はできないけれど、あの一種独特の緊張感も、醍醐味のひとつかもしれない。
緊張して緊張して緊張して緊張して町を歩き、リヤドの中に足を一歩踏み入れた瞬間にリラックスする。
今回、残念なことにマジョレル庭園（イヴ・サンローランが愛したお庭）に行けなかったので、次回はぜひとも行かなくちゃ。</description>
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         <pubDate>Sat, 14 Apr 2012 16:19:28 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>初アフリカ</title>
         <description>なんだか、楽しくて、毎日があっという間に過ぎてしまう。
今回は、あまり予定を立てずに来たのだけど、逆にそれがよかったのかもしれない。
その日、その日、気持ちの赴くままにふらふらしていると、思わぬところで、ばったりと宝物に出会ったりする。

数日前に一泊で行ってきたブルターニュも素晴らしかった。
今年は桜が見られないかと思っていたのに、なんと、カンカールにあるシャトーホテルのお庭に桜の木があって、そこでちょうど見事に桜の花びらが開いていた。
風景に桜が入ると、急に日本っぽくなる。

カンカールは海辺にある小さな町で、カキなどの魚介類がとってもおいしいところ。
農業や酪農もさかんで、TGVの窓の向こうに延々と続く田園風景がすてきだった。

冬は、とってもとっても厳しいのだと思う。
でもだからこそ、ようやく訪れた春を、みんなが心から喜んでいる気がした。
南仏もよかったけれど、北好きの私としては、ブルターニュ地方もかなり好き。
なんていうか、すべてが出しゃばっていなくて、素朴な感じがとってもよかった。

今日は、蚤の市へ行ってきた。まさに、宝物探し。
ベルリンにもアンティークマーケットがたくさん立つけれど、やっぱりどこかちょっと雰囲気が違うような。
フランスは、やっぱりとても女性的な町だと思う。

そして、明日から、モロッコに行ってくる。
アフリカ大陸に、初上陸だ。
これも、こっちに来てから、成り行き任せに決まった旅。
ずっとずっと行きたかった場所なので、ほんとうに楽しみ。
明日の今頃は、マラケシュで星空でも見てるはず。</description>
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         <pubDate>Sun, 08 Apr 2012 04:46:49 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>ここもパリ</title>
         <description>今回アパートを借りたのは、パリの11区。
パリは中心部からぐるっとカタツムリの殻を描くみたいに、1区、2区、3区、4区となるんだけど、それで言うと、11区は中心部から少し離れている。

というわけで、近所にまず観光客の姿はない。
ガイドブックを開いても、この界隈を紹介するページはまずない。
地図ものっていない。
だから、パリにいるというのに、日本人にも会わない。

ふつうにパリと聞いてイメージするような、サンジェルマンやオペラ座、エッフェル塔、セーヌ川、そんな優雅な雰囲気とは無縁の土地で、ここって本当にパリかしら？ と不思議な感覚に陥ってしまう。
でも、確かにここもパリなのだ。
今回は、もうひとつの庶民的な下町のパリも味わっている。

昨日、おいしいフォー屋さんがあると聞いて歩いて探していたら、洋服の問屋街に出て、そこが本当にすごかった。
このハデハデ、ケバケバのお洋服は、誰が着るの？？？ と心底不思議な気持ちになってしまうセンスで、でもきっとこれも需要があるのだなぁと思うと、パリの奥深さを感じる。

私の目が慣れてしまったせいなのか、それともベルリンの影響なのかはわからないけれど、どうもパリは前より汚くなっているような気がする。
メトロも、かなり汚れている。

初めてパリに来た20年前は、もう本当に、どこもかしこもきれいに見えて、何もかもが素敵に映ったのに。
でも今は、パリのいろんな面がよく見える。
そして私は、小綺麗なパリも好きだけど、猥雑なパリもまた、それはそれで魅力的だなぁと思うようになった。

もうすぐ夜明け。
朝の７時くらいから、ようやく空が薄ぼんやりと明るくなってくる。</description>
         <link>http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/2012/04/post_185.html</link>
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         <pubDate>Thu, 05 Apr 2012 13:40:04 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>夜景と夜空</title>
         <description>パリに向かう飛行機から見えた夜景がものすごかった。
今回は初めて羽田空港からの海外便だったのだけど、夜中の12時過ぎに離陸するから、湾岸エリアの夜景が一望できる。
もう、本当にくまなく、隙間なく陸地という陸地に電気がこうこうとともっていて、じっと見ていたら、じわじわと涙がこみ上げた。

もともと私には、ライトアップされた夜景とかをきれいだと思う感覚はほとんどない。
そのせいもあって、眼下にばーっと広がる夜景を見ていたら、ぐんぐんと切ないような気持ちになった。

だって、その日は日曜日だし、もう深夜なのだ。
それなのに、どこもかしこも、電気がついていて、一生懸命に夜と対抗している。
あの電気のうち、本当に必要なものはどれくらいだったんだろう。
私は、そこまで夜が明るくなくてもいいから、安心して暮らせる方がいいな。

ふと顔を上に向けると、月がでていた。
地上の明かりに比べると、本当にひっそりとしている。
でも、私は夜空の方がきれいでずっと素敵だと思った。

そうそう、今借りているアパートもそうだけれど、たとえば廊下の明かりなんかだと、数分して時間が経つと、でんきが勝手に消えるようになっている。
これっていっつも、いいなぁと思うのだ。
確かにもたもたしているといきなり暗くなってびっくりするけど、必要ならまたスイッチに触れればいいだけの話だもの。

今回は約2週間のパリライフ。
まずはマルシェに行って、野菜でも買ってこようかな。

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         <link>http://www.ogawa-ito.com/penguin_blog/2012/04/post_184.html</link>
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         <pubDate>Wed, 04 Apr 2012 16:17:48 +0900</pubDate>
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